感じるこころ

私の好きな美術館のひとつに滋賀県の「佐川美術館」があります。
まるで湖の中にぽっかり浮かんだ様な外観が とても美しい美術館です。
平山郁夫氏や佐藤忠良氏の作品が常設されています。
中でも佐藤忠良氏は宮城県生まれの彫刻家で
躍動感あふれる肉付けで堅実なフォルムが
生命感あふれる作品として印象的です。
私はもともと具象の彫刻には あまり興味がなかったのですが
かの有名なロダンやマイヨールより生命力を感じました。

そんな力強いイメージとは対照的に絵本の挿絵も沢山手がけておられ
一年生の国語の教科書に今でも載っている
「おおきなかぶ」の挿絵もされています。
おじいさんがかぶをひっぱって
おばあさんがおじいさんをひっぱって・・・
という話はご存知の方も多いのではないでしょうか?。
そんな佐藤忠良氏は美術の教科書も書かれていて
美術館の上映コーナーの片隅に
小中高のそれぞれの教科書の序文に寄せた文章が
パネルで展示されているのですが
「なぜ美術を勉強するのか?」について
そこに書かれている言葉がとても 深い~~~!!! のです。
とても長くなるので
一番わかりやすい小学生に向けた言葉を紹介します。
しんけんに、絵をかき、ものを作り続けていると、
上手になるだけでなく、
人としての感じ方も、育ちます。
このくり返しのなかで、
自然の大きさがわかり、
どんな人にならなければならないかが、わかってきます。
人としての感じ方を育てるなんて 大それた事は私には出来ませんが
美しい物を美しいと感動できる心は
地球を守り 人を愛し 何事も大切に出来る心を育む事が出来ると
平和な世の中になるのではないかなぁと思ったのでした。
あまりにも感動し涙ぐむ私に
あきれ返った家族は
深い~~のレバーは押さず
「美しいだけでは飯は食われへんで」
話した私が悪かったんやねぇ・・・・

高校生の教科書によせられた一文もとても心に残りました。
・・・・自覚的に人生を歩んでいる人は、自分を作りかえる努力を重ねて生きていってる
とみている。
なぜ こうした努力を重ねるかというと 自由な人間になるためである。
自由な人間というのは、偏見や権威に惑わされず、
真理や美に対して直面し、勇気を持ってそれを吸収できる知性や感性を備えた人間である。
産まれたままの自然児が自由な人間なのではなくて
本当の知性や感性を努力の末に獲得した人間が、自由なのである。・・・・
by acute-97 | 2012-01-16 00:44 | 美術館

