イトミ シンデレラになる
念願の20年ぶりのパリに無事到着し
何とか バスタブのあるホテルの部屋にもチェックインすることができ
ほっと一息。
今回一人で来るのが決定してから 何かあった時のためにと
友人が現地の日本人女性カズコさんを紹介してくれました。
出発前に電話をし
着いたその日の夕食だけでもご一緒できれば と伝えると
いいですよ!と明るい返事。
まったく知らない人と初対面でいきなり食事というのに 快く受けてくださいました。
郊外に住むカズコさんは 何もわからない私のためにホテルまで迎えに来てくれて
ホテル界隈を散歩し 本場フレンチが食べたいという私のために素敵なこれぞフランス!と
いう近所のフレンチレストランにつれてってくれたのです。
メニューも一つ一つ訳してくれてオーダーから何から何までしていただいて
なんだかほっとしたのかお酒が進みます
日本では見ることのない小さなえびは殻ごと食べれて
とてもシャンパンのアテにぴったりです
お肉のタルタルは日本では食べれなくなったユッケおフランス
とても香辛料が効いていて赤ワインに抜群!
実は海外に住む日本人女性のイメージが 黒髪のおかっぱ頭に太いアイライン
関西人のくせに東京弁でけだるそうに 上から目線で話すみたいなのがあって
そんな人だったらどうしよう かなり正直に顔に出てしまうタイプだから・・・と
心配していたのですが
カズコさんは全く違うとても穏やかな方で 関西のご近所出身でしかも同じ歳ということで
初めて会ったと思えないくらい打ち解けて おしゃべりがはずむ!はずむ!
すっかりカズコさんのことを大好きになった私は厚かましくも
次の日もご一緒してもらうことになりました。
パリの夜はとても長く9時過ぎまで明るくて遅く飲んでても全く罪悪感がない感じ・・・
実際パリの宴は遅くまで賑わってました。
食べることよりも話すことに夢中になってすっかり真っ暗になり
ここから一本道ですからと教えてもらいその日はお別れしました。
ふと気づくと真っ暗な路地で 誰も歩いていなくて少しドキドキ・・・
不安になってバックを抱え足早に夜道を急ぐと同じような独り歩きの女性が・・ 夜道を共にと その女性に近づこうとしたら向こうも同じように急ぎ足になり
何を勘違いされたのか ものすごいスピードで 消えていきました
「お~~私は旅行者で~す!怪しいものではありません~~!」
お酒の入った私はぜ~ぜ~と息も絶え絶えでした。
なんだかんだと無事にホテルに着いて さぁお風呂に入りましょ~~と
バスタブにお湯をため入浴剤を用意したら・・・・????????
オ~~~マイゴット!!!!!
お湯が溜まらない!!!!!!
せっかくバスタブを手に入れたのに!
水圧もチェックしてオーケーだったのに・・・
まさか 詮がつぶれてるとは!
すでにクレンジングでヌルヌルの顔にすっぽんぽん・・・
夜中にフロントに電話しても・・・
とりあえず明日の朝に言うことにして
その辺のビニール袋を詮に突っ込んでみたけれどどうもちょろちょろと水が減っている
シャワーキャップでもダメ・・・
そう! 日本から持ってきたおにぎりまだ残ってはず!
おにぎりを包んでいたラップを詮に詰めるとさすがメイドインジャパン!
一滴の水も逃しません!夜中に裸であれこれと実験し無事に詮の確保!
おにぎりをほうばりながらバスタブにつかり初めてのパリの夜をすごしましたとさっ!
二日目の朝
時差ボケのせいか 夜中に何度も目が覚めて 4時にはすっかり寝れなくなって
早朝 テレビをつけると子供向け番組にアニメをやっていて
そのキャラクターがなぜか緑色の亀 うぅかわいくない!
フランス語なのでさっぱりわからないのだけど
少年亀が主人公みたいで 何かトラブルが起きて毎回解決をしていくという道徳っぽい感じ
亀の家族が主人公で ネズミやカワウソ?みたいな友達もいるのだけど
どー見てもわからん感覚・・・アートの街でこのキャラクターってどうよ!
亀の甲羅があるので服も着れず スカーフや帽子で変化をつけているのです
なんでこんなキャラクターなのか?フランス人の子供は喜ぶのだろうか?
まさかキャラクターグッズとかあったりして?
日本では絶対…と流行らないだろうなっと思いながら
結局時差ボケで早起きしては毎朝見る羽目に・・(別に見なくてもいいのですが・・・)
最後のほうにはかわいく思えてきて 結構楽しみにしてたりしてました。
慣れとは恐ろしい・・・
夜明けを待ってお散歩に 冬の薄暗い印象とは打って変わってお天気で空は真っ青!
とりあえずオペラ座から マドレーヌ教会をぬけ
朝市で ピーチやチェリーを買って朝ごはん代わりに食べながら歩くと
結局気づけば コンコルド広場。
ここは確かマリーアントワネットがギロチン処刑された広場
ん~~私の前世はここで絶たれたのね・・・
思わず 「フランス万歳!」と両手を挙げて言ってみた!
なんだか高貴な風が流れたような… 多分気のせい。
オランジェリー美術館やルーブル美術館のあるチュイルリー公園を散策し
颯爽とパリの朝を満喫し気分はすっかりパリジェンヌ!
目の前には凱旋門とエッフェル塔!
街に通勤の人たちがあふれるころには かなりの距離を歩き疲れフラフラ
そろそろカフェも空きはじめ どうせなら
ザ・おフランスのフォーションのテラスでカフェオーレをと思い入ってみたものの
ところがこのカフェオーレ めちゃくちゃぬるくてまずくて高い
お口直しのためにすぐ近くのカフェに入りやっぱりシャンパンでしょ!
朝からテラスで気持ちいい!ホンマにホンマにトレビア~~ン!
今回フランスに来るのにどうしても買いたかったものがひとつ・・・
人と同じ物を持つのが嫌な私は 基本あまりブランドものに興味がないのですが
昔から靴フェチで「おまえは何本足あるねん!前世ムカデやったやろ」と
いわれるくらい靴が好き
そしてお気に入りの靴を履いているときの
あのテンションの高さがエクスタシーで たまらない!!
そして フランスといえば憧れの 「クリスチャン・ルブタン」でしょ
今回カズコさんがここはほとんど観光客が来ないというルブタンに連れて行ってくれました。
そこはパッサージュというノスタルジックなガラス屋根のアーケードで 日本でいう商店街。
地元のセレブたちがソファーに座り込んで 何足も靴を履き比べてるゆったりとしたお店で
全く中国人も日本人もいません。
日本では手がでなかったルブタンもやはり現地では少しはお安いよう
パリに来た記念にと 色々と履き比べてみるものの
せっかくだから 長くはけるシンプルなものと思っても
ヒールが低すぎたり おリボンがついていたりとなかなか気に入るものが見つからない
せっかくこれ!と思ってもサイズが全てソルドアウト!
ん~~~妥協して買うのは絶対嫌なので
まあご縁がなかったと思おうとあきらめかけたのですが
実はお店に入った時から凄く気になってる靴があったのです。
でも・・・
その靴はパイソンで 珍しい白地にチャコールグレーの柄が美しい10センチヒール
もちろん歩いた後姿が美しいルブタンの赤い靴底。
蛇皮の靴はすぐに傷むしお手入れも大変
そしてすごく値が張るだろうこともわかっていたのであえて横目で見ていたのです。
「ほんとはね・・・あの靴が一番好きなの」と言うとカズコさんがすぐに訳してくれて
試すだけでもと店員さんが・・・
靴と車と男は試すと どーしても手に入れたくなるものっていうでしょ!
履いたらおしまい・・・・
あ~~神様どうかサイズがありませんように
イヤイヤ これはサイズがあればもう神様が買えと言ってるようなもの
あ~~私はシンデレラ! 蛇皮の靴を待つシンデレラ!
どうかサイズがありますように!(どっちやねん!)
奥からにこにこ顔で帰ってきたかわいいお兄さんは
うやうやしく蛇皮の靴を差し出し
この靴は定番商品ではないから今シーズだけのものよと・・・
今だけ・・この言葉に女性は弱いにきまってる
私も負けじと うやうやしく足を入れると なんてぴったり!
あぁ~~私はシンデレラ!
この靴に選ばれし シンデレラ!
あ・あぁ~~なんて似合うんでしょう!
こんなにこの蛇皮の靴が似合う女がフランス中 他にいるでしょうか???
私の為に作られたようなもの!
蛇皮の靴を履いてすぐにベルサイユ宮殿に舞踏会に行かなくては!
馬車はどこ?
セバスチャ~ン!!!
トレビア~~~~ン はい!これ!いただきます!
こうなることはわかっていました・・・・
てかそこまでうぬぼれないと 勇気が出ないほど私にとってはお高いお靴様。
魔法が解けて蛇になってしまわなければいいけど・・・
いや~エッフェル塔から飛び降りました!
二日目にして パリでのお買い物終了してしました~~!
ち~~ん!
by acute-97 | 2014-07-23 07:48 | お出かけ